シーズン16使用構築
襷キノガッサ入りの対面構築。前シーズンまでは厨パ(ボルトガブガルゲンバシャスイクン)の並びをそのまま使うことが多かったが、バシャーモの選出率が極端に低くなってしまったため使い慣れた並びを崩すことになった。
【個別解説】
ガルーラ@ガルーラナイト 意地っ張り
197(132)-192(236)-135(116)-×-121(4)-123(20)
秘密の力/炎のパンチ/不意討ち/グロウパンチ
高い対面性能と崩し性能を持つグロ秘密不意ガルーラ。秘密不意で耐久無振りガブリアスを倒し、グロ秘密でゴツメ持ちを強引に突破する。バシャーモをキノガッサに変えたことでハッサムやナットレイが重くなってしまったため、サブウェポンは炎のパンチ。場合によってはガルガル対面でグロウパンチを撃つため、猫騙しのダメージを見た相手がドレパン警戒で交代してくれることにも期待しBに厚い調整で使用した。これによりA192メガガルーラの秘密2発や珠ゲッコウガのけたぐり、鉢巻ガブの逆鱗+鮫肌ダメ1回をほぼ耐える。Sは最近多い意地ガッサ抜き。
ガブリアス@拘りスカーフ 意地っ張り
183-200(252)-116(4)-x-105-154(252)
ガルーラが物理受けを崩した後のエースとして強力なスカーフガブリアス。ガルーラで処理しきれない高速アタッカーを止める役割も持つ。技スぺが余るのでカムラボルトや毒ボルトなど身代わりボルト対策としてダブルチョップを採用。ボルトロスを見たら大抵選出していた。
183(232)-x-90(8)-147(12)-101(4)-179(252) *非理想個体
10万ボルト/めざめるパワー氷/挑発/電磁波
対面構築ミラーやバトン展開、その他害悪などに初手で投げる最速ゴツメ挑発ボルト。HSオボンボルトはガルーラの猫騙しやグロウパンチが辛く、HBボルトはボルトミラーが厳しいので両方にある程度対応できるこの型に辿り着いた。ガルーラ軸に対しゲンガーを選出しにくいときはこのポケモンを初手で出すことが多く、ガルーラを削りつつ麻痺を入れることにより後続で処理しやすくしていた。
ゲンガー@ゲンガナイト 臆病
159(188)-x-115(116)-191(4)-116(4)-193(196)
祟り目/ヘドロ爆弾/鬼火/道連れ
メガ前の状態でメガヘラのロクブラをほぼ耐え、メガ後はバシャーモのフレドラを乱数上二つ切って耐えるBに厚い鬼火祟り目ゲンガー。主にガルーラで戦えないメガ枠(ライボルト、ヤミラミ、ルカリオ、ミミロップ)やブルンゲルを見たら選出していた。今回はガルーラやハッサムナットレイ、格闘メガを安全に処理するため催眠術ではなく鬼火を採用。これによりグロパンガルーラや瞑想スイクンの起点も作りやすくなる。催眠を切ったことで初手に出てくるローブシンが重くなるが、ガブリアス後出しから削って後続の処理圏内に入れたり、このゲンガーで道連れして1:1交換したりすることで何とかなっていた。また、ガルクレセ系の構築に対してガルーラと同時に選出することも多かった。
キノガッサ@気合の襷 意地っ張り
135-200(252)-101(4)-x-80-122(252)
タネマシンガン/マッハパンチ/剣の舞/キノコの胞子
強力な催眠技を持ち、崩し役としてもストッパーとしても使いやすい襷剣舞キノガッサ。このポケモンの良いところは見せ合い画面にいるだけで相手に大きく圧力をかけられることであり、選出や型をある程度絞れるため試合展開を予想しやすくなる。特にナットレイやモロバレルは必ず出てきてくれるので、ガルーラスイクンで誘い殺しするかゲンガーでキャッチすれば楽に勝つことができた。全体的に重い水タイプ(水ロトム、ゲッコウガ、太鼓マリルリ、ヌオー)を牽制できることや面倒な構築(オニゴーリ、レパルガッサ、受けループ)に強いことも長所。
スイクン@カゴの実 図太い
207(252)-x-156(52)-134(196)-136(4)-106(4) *非理想個体
熱湯/冷凍ビーム/瞑想/眠る
最低限のBを確保しCに大きく割いたスイクン。ここまで振れば184-100ボルトロスをC+2冷凍ビームで最低乱数以外落とすことができ、最近増えているHBモロバレルもC+1冷凍ビームとC±0(クリアスモッグ)冷凍ビームで確実に倒せる。交代際に瞑想を積んでいれば本来不利な特殊アタッカー相手でも撃ち勝てることが多いため、今シーズンはこのポケモンを選出したら積極的に瞑想を積んでいた。瞑想スイクンを使う上で何よりも怖いのは急所なので、処理速度が上がり相手からの被弾回数を減らせるC振りスイクンは使いやすかった。もちろん熱湯の追加効果も非常に強力で、瞑想と合わせて物理特殊両方に対応できる。ガルクレセやカバガル、受けループをはじめとして様々な構築に出していけるので選出率は高め。特にメガ枠で相手の駒を減らしてから瞑想で詰めにいく動きが強かった。
【今期の反省】
・キノガッサについて
炎ポケモンを切りゲンガーに弱いキノガッサを入れてしまったため、鬼火ゲンガーが非常に重くなってしまった。ガルーラのサブウェポンを噛み砕くに変えればゲンガーとは1:1交換が狙えるが、炎のパンチを切ると今度はキノガッサの苦手な草や鋼タイプのポケモンが重くなってしまう。
・ゴツメボルトについて
今シーズンは対面構築ミラーで臆病ボルトや襷ガブを出されることがほとんど無かったためS補正が完全に無駄だった。また、初手でガルーラと対面しても猫騙しでゴツメがバレた後スカガブや毒ボルトに引かれることが多く安定しなかった。(図太いHBで使う方が絶対強い)
・スカガブについて
今期のガブは皆スカーフ持ちだったためミラーで先に逆鱗を撃たれて負けという展開が非常に多かった。ここまで来ると陽気スカガブを採用した方が良いのかもしれない。
最高レートは2181でした
このあと溶けました
ドレパンガルーラ
185(36)-191(228)-151(244)-x-120-120 @ガルーラナイト
真皇杯地方予選でドレパンガルが活躍したと聞き軽く計算してみたところ、相手の捨て身反動+ドレパンで無振りガルーラが大体落ちることに気付いたので、対ガルーラ性能を評価しシーズン14終盤に使っていた。秘密不意でガブを倒せる程度の火力を確保しつつ陽気ガルの猫捨て身を耐えたいので配分は意地ABベース。実戦ではガルの猫捨て身を耐えてドレパンで落とすという動きが全て決まり、それどころかグロウパンチ+秘密の力すらも後攻ドレパンの回復量込みで毎回耐えるという不死身っぷりを発揮していた。また、格闘弱点のポケモンを大きく削りながらHPを回復するのは予想以上に強力で、その回復量のおかげで勝てた試合も多々あった。ガルーラミラー用にけたぐりを仕込んだABガルが増えているが、こちらも中々使いやすいと感じたのでもっと評価されていい型だと思う。何よりAB振りというHP1あたりの価値が高い配分はドレパンと相性が良い。
シーズン12使用構築
使用率トップ6を詰め込んだ対面構築。今シーズンは投げガルーラや零度(神速)スイクン解禁で今まで以上に開拓の余地が増えたため、2か月間6匹の構成について試行錯誤を重ねた。結果として、ガブリアスとゲンガー以外はあまりメジャーではない型となっている。
【個別解説】
ガルーラ@ガルーラナイト 意地っ張り
197(132)-191(228)-121(4)-×-123(20)-136(124)
秘密の力/噛み砕く/炎のパンチ/不意討ち
回復技のないゴツメ持ちやゴースト、鋼の後出しを許さないガルーラ。普通のガルーラと比較するとメインウェポンが低火力だが、場持ちが良く中々止まらないため崩し性能は高い。秘密の力は裏のゴツメを気にせず連打することが可能であり、追加効果も運勝ちを呼びやすいためとても強力だった。苦手なカバルドン入りは他のポケモンに任せることになるが、それ以外の相手には期待以上の活躍をしてくれた。
ここまでAを上げれば秘密の力と不意討ちでAS振りガブリアスを、秘密の力3発でゴツメスイクンを高確率で倒せる。耐久に関しては意地鉢巻ガブリアスの逆鱗を最高乱数以外耐え、珠ボルトの気合玉を乱数上から2つ切って耐えられるようにしており、実際これらの攻撃を耐えたおかげで勝てた試合はいくつかあった。素早さは前シーズンの秘密ガルーラにS135が多いことをうけS136に設定したが、それでも多くの秘密ガルーラに先制されてしまったので耐久を削り準速にしても良かったかもしれない。
技構成は最低限の対面性能を確保できる秘密の力+不意撃ちに加え噛み砕くを採用。噛み砕くや不意討ちでゲンガーをあっさり倒して勝った試合は数知れず、噛み砕くの追加効果でクレセリアを強引に突破したり、ヤドランへの交代読みを決めて受けループを崩すことも多々あった。秘密の力や不意討ちを見せた時点で噛み砕くを警戒されなくなり、逆に噛み砕くを見せると今度は不意討ちが警戒されにくくなるため、ここぞというときに隠していた噛み砕くや不意討ちでアドバンテージを取れることが多かった。
炎のパンチ枠は途中まで猫騙しを使用していたが、範囲の狭さが気になり変更することとなった。本当は広範囲で威嚇や火傷に強い地球投げを採用したかったのだが、シーズン終了までに個体の調達が間に合わず断念。しかし代わりとして入れた炎のパンチもキノガッサやへラクロス、鋼タイプに対する打点となり、急所や火傷の追加効果による運勝ちもあったため文句なしの活躍だった。
ガブリアス@拘りスカーフ 意地っ張り
183-200(252)-116(4)-x-105-154(252)
普通のスカーフガブリアス。ガルーラが物理受けを崩した後のエースとして強力。他にも相手の積みアタッカーを止めたり、電気の一貫を切ったり、ボルトロスとゲンガーを上から処理したりと安定した活躍を見せてくれた。陽気リザードンXやスカガブミラーが増えると予想し陽気最速での採用も考えたが、蓋を開けてみればどちらも思っていたほど遭遇しなかったのでこれで正解だった。
ボルトロス@命の珠 臆病
155(4)-x-90-177(252)-100-179(252)
10万ボルト/めざめるパワー氷/草結び/電磁波
対面構築のボルトロスは耐久振りのオボン持ちが普通だが、マンダマンムーを崩せる駒が欲しかったので珠ボルトを採用。やはりオボンボルトを警戒した動きをしてくる人が多いので思う存分暴れることができた。途中まで草結びではなく気合玉を使っていたが、カバルドン入りが増えていることやマンムーへの命中率を考慮し草結びに変更。おかげでカバやマンムーを処理しやすくなり、それらの構築に対する勝率が上がった。草結びはスイクンや交代先のガルーラに良いダメージが入ることも長所であると感じた。
ゲンガー@ゲンガナイト 臆病
167(252)-x-101(4)-190-115-200(252)
祟り目/ヘドロ爆弾/催眠術/道連れ
よくいる素催眠メガゲンガー。催眠術は思考停止で撃つわけではなく、外してもゲンガーが死なない状況や他に勝ち筋が無い状況で使う。ローブシンやへラクロスなど苦手なポケモンがいる場合に初手で選出し、あわよくば催眠当てて無償突破、外したら道連れで1:1交換することが主な仕事。この最低限を確実に決めるためにHSの配分にしている。祟り目は自身のヘドロ爆弾だけでなくボルトロスの電磁波やバシャーモの鬼火、スイクンの熱湯でも威力を上げられるのでとても使いやすく、特に相手のクレセリアはバシャーモで鬼火を入れてから祟り目で仕留めることが多かった。
バシャーモ@ラムの実 意地っ張り
155-189(252)-90-x-91(4)-132(252)
フレアドライブ/跳び膝蹴り/鬼火/守る
ラム剣舞バシャーモは剣舞する場面があまりなく、襷鬼火バシャーモは襷の発動機会があまりないように感じたので、良いとこ取りをしたラム鬼火バシャーモを採用。特別相性が良いというわけではないが、バシャーモを使う上でそれぞれよく機能していた。鬼火は交代先のマリルリギャラカイリュー等に刺さり、HPが僅かでも不意討ちを恐れずガルーラやクチートに火傷を入れることができる。ラムの実のおかげでボルトロスと素催眠ゲンガーに強くなり、ボルトorクレッフィメタモンやレパルガッサなど対策必須の構築に耐性がつく。唯一ラムと鬼火の両方が役に立つのはステロ展開のカバルドンを相手にするときであり、地震に怯えることなく欠伸ループを切ることができる。前述のガルーラと同様、相手が鬼火やラムを見て型を勘違いしやすいのも強みであると感じた。
207(252)-95-154(36)-137(212)-136(4)-95(4)
熱湯/冷凍ビーム/神速/絶対零度
過去産解禁で最も強化されたポケモン。H207-B154(11n)でA特化ガブリアスの逆鱗を98%耐える程度の耐久を確保し、あとはガルーラやボルトロスを少しでも多く削れるようCに振り切り神速も採用した。ここまで振れば熱湯等倍のポケモンに身代わりを残されることもほぼ無く、後出ししてくる穏やか以外のオボンボルトを返り討ちにできる。高耐久や低速全般をごまかす零度はもちろん、神速もHP残り僅かのポケモンを無傷で倒す際に役立った。威張るクレッフィやレパルダスを神速で返り討ちにすることもあり、もはや零度より神速の方が強く感じるほどだった。最近のガルーラのメインウェポンは捨て身タックルと秘密の力が主流であるが、捨て身の場合は反動+ゴツメ+神速でかなりのダメージが入り、秘密の場合はHBに振り切っても3発で落とされてしまうため、Bを下げても大した問題にはならない。スタンパだけでなく、ボルトメタモンやメガヤミラミ入り、受けループにも出していたので選出率は圧倒的1位。とにかく頼りになるポケモンだった。
【感想】
この6匹の強みは型を変えることでどんな環境でも十分に力を発揮できるスペックの高さにあると改めて実感できた。第六世代に入ってからまともにレートへ潜れたのは今回が初めてなのでとりあえず目標の最終100位以内を達成できて嬉しかったが、まだ2200勢とは大きな差を感じるので精進していきたい。
毒まもみがボルトロス
特性:悪戯心
持ち物:食べ残し
技:放電/毒々/身代わり/守る
実数値:177(180)-×-90-155(76)-145(252)-131
H:16n+1
C:放電でH252D4振りスイクンを確2
D:全振り
こういった型は毒菱パ等で使うのが一般的であるが、本来ボルトロスが苦手な電気や地面タイプにも状態異常を入れられることを評価し、祟り目メガゲンガーの前座として使っていた。初手で出し勝ち交代先の電気や地面(マンムー除く)に毒が入れば相当有利に試合を進められるので、1体で相手のPTを半壊させることも多く、特に残飯ライコウやヒートロトム等でボルトロスを対策する構築には無類の強さを発揮した。挑発されなければ相手のボルトロスにも勝てる。身代わりを貫通してくるガルーラやマンムーに圧力をかけられる構築であれば、毒菱パでなくても活躍できる性能はあると感じた。
メガガブリアス
特性:鮫肌→砂の力
持ち物:ガブリアスナイト
技:逆鱗/地震/ストーンエッジ/剣の舞
実数値:183-244(252)-135-×-116(4)-144(252)
主にカバルドン展開とバンギラス入りの受けループ対策として使用した。流行のD117(ボルトの珠めざ氷を2耐え)余りBカバルドンを砂の力剣舞地震で確1であり、ステルスロックから入ってくるカバルドンを欠伸させずに消し去ることができる。この場合、パルシェンやメガルカリオは+2逆鱗で落とせるため起点にされることもない。上記のカバルドンとセットで流行った秘密ガルーラに対しても、メガシンカのB上昇により秘密の力+不意撃ちを耐えて対面から勝つことが可能。受けループに対しては、バンギラス(こちらの構築にゲンガーがいれば必ず出される)読みで選出し、交代際の剣舞から砂の力地震orエッジで物理受けを突破していた。努力値に関しては、準速が役に立つ場面がほとんどなかったため、Sを削って耐久を生かした方が良いのかもしれない。火力・耐久面で敵の対ガブリアス調整を崩せるのは非常に強力だが、ガルーラやゲンガーとメガ枠を奪い合うには少し物足りないと感じた。